市民-政治家の相互関係
1、はじめに
「この国(日本)の最高権力者は誰ですか?」
日本国憲法の三大原則である「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」から考えれば当然ながら「国民」となる。
しかし、この問いにどれだけの人が正しく答えられるのだろうか。
これについては権力を持っている実感がわかないゆえの結果であろう。
ではなぜ実感、つまり「自分の力で社会を動かせる」という感覚が持てないのであろうか。
考えられる理由を大まかに挙げると、
(1)政治不信からくる選挙権の放棄
今に始まった現象ではないが、あまりにも多い不祥事ゆえ「やるだけ無駄」という無力感を感じてしまう。
そのため投票はおろか、選挙があることすら知らないまま選挙期間を過ぎてしまう。
(2)知らないために手を打てない
社会に対する不満や要望があっても、受け付けてくれる場を知らない。
それによるストレスから「何もしてくれない」という風に矛先を変えてしまう。
の二点になると筆者は考えている。
2、政治不信・無知のはじまりと現在
日本の歴史を「政治」という面でとらえてみると、諸外国にあって日本には無い現象がある。
それは「市民による政治革命」である。
封建政治から議会政治に変わったときも、軍国主義から民主主義に変わったときも、その中心は一部の有力者であったり他国の人間であった。
名も無い一市民から始まり、社会を変えてしまったという例が無いのである。
もっとも、封建的であろうが民主的であろうが、あるいは軍事的であろうが市民が納得していればこのような結果になるのは当然であろう。
しかし私には、当時(そして現在)の市民が納得していたとはとても思えない。
そこにあるのは納得ではなく「諦め」の感情なのではないかと筆者は考えている。
諦めることで関わりを避け、そして責任を避けてきたのではないだろうか。
3、関わりを避けるということ
それでは政治との関わりを避けた結果を考えてみたい。
投票によって選ばれた議員などは、各市民から政治的な権利を預かった代行者といえる。
当然、集まった権利はとてつもなく大きいであろう。
しかし、結局は預かり物であるので、自己都合で行使するわけにはいかない。
そのため代行者は
(1)市民の要望を聞き取り
(2)そこから何をすべきかを決め
(3)その権利を行使する
のが本来の彼らの仕事である。
よって彼らには我ら市民よりも政治的な専門知識を持ち、人脈などのネットワークも大きい方がより効率的なのは当然であろう。
しかし(1)の段階で破綻しているのが現実ではないだろうか。
そのため(2)、(3)の段階でとんでもない損害を引き起し、また知識やネットワークが大きいと故に甚大となるのは当然であろう。
この不協和音は市民―政治家のつながりが希薄な為だといえないだろうか。
4、希薄化による弊害
最近、「人間関係の希薄化」による悲しい事件が頻繁に取り上げられるようになってきている。
人間関係が希薄化すると互いの信頼関係を築くのは困難になる。
また信頼関係が築けなければ、互いの助け合いも当然困難になる。
しかし社会が形成される一番の要素は「助け合い」ではないのだろうか。
みんなで財産を出し合って道路を作ることで通行を楽にする。
みんなで財産を出し合って教員を雇い学校を作る。
みんなで財産を出し合って突発的な損害時にそれを使って補填する。
全て助け合いである。互いが相手に力を貸し合って成り立っているのである。
しかし、それが破綻するということは社会の破綻ともいえないだろうか。
そんな社会が破綻した世の中で生きていけるというなら、最初から「社会」など形成されるはずがない。
よって現在の状態はまったくもって悪いと筆者は考えている。
5、ではどうすれば
ではどうすればよいのか。
どうすれば希薄化を打開できるのだろうか。
筆者は市民=最高権力者の一点を外さなければよいと考えている。
つまり自分の持つ権力を正しく行使すればよいのである。
ではどうすれば「正しく」行使できるのだろうか。
自動車を正しく運転するには、正しい知識と技能が必要である。
同じように政治をきちんと学べば良いのではないだろうか。
それは学校で学んだ教科書だけではなく、実際の政治家と話したり、同じ考えを持つ市民と話すことも含まれる。
そうすればもっと社会が面白く変わると思うのだがいかがだろうか?
あとがき
ようやく二本目です。
かなり荒い内容で申し訳ありません。政治って難しいですね。
(ただ単に私の勉強不足ですが…)
ここでとある体験談を一つ。
当時学生だった一市民のお話です。
………
選挙権を持ったばかりの彼の住む市でも選挙の告知がありました。
街中を遊説車が走り、駅前など人が通る場所で候補者が演説をしています。
しかし彼にはいまいちピンときません。
そこで彼は候補者の事務所に行きました。
そして、
「うちの近所の交差点、見通しが悪くて危ないんですが何とかなりませんか?」
返ってきた答えは、
「そういうのは市役所とかで言ってもらえませんか」
なかには
「こっちは選挙で忙しいんだ」
(こんなヤツは落選させたいと思ったそうです)
しかし、
「わかりました、候補に伝えます」
そう答えてくれた事務所が一つだけありました。
そして三日後、その交差点にはカーブミラーと道路標識が設置されました。
「この人なら信頼できる」
彼はそう思ったそうです。
………
ウソか本当かは各自の判断にお任せします(誰の体験談なのか等の質問はご遠慮ください)。
ただ間違いなく言えることは。
「行動しなければ何も変わらない」
ただそれだけです。